歯ぎしり・食いしばり用
マウスピース(ナイトガード)
眠っている間に歯を無意識のうちに強く擦り合わせるか、強く噛み締めることが原因で、顎や歯に痛みを感じることがあります。
この就寝中の歯ぎしりや食いしばりは、咬合の不調和やストレスの過剰な蓄積が引き起こすものです。
この問題を解消するためには、単に咬合の不調和やストレスを緩和するだけでなく、歯や顎にかかる圧力を和らげることが重要です。
歯ぎしりや食いしばりの癖を持つ患者様には、マウスピースをおすすめしています。
睡眠中に装着することで、多くの症状を緩和できます。
歯ぎしり・食いしばりが
強いとどうなる?
- 歯ぎしりや食いしばりが激しい場合には、歯や顎、さらには全身に以下のような症状が現れることがあります。
- 肩や首の凝り、頭痛など全身にわたる症状を引き起こす
- 顎の痛みや顎関節の音といった顎関節症の兆候が現れる
- 過度な歯の摩耗により、知覚過敏や神経の露出を引き起こす
- 修復物が取れやすくなるなど、歯の部分的な破損が生じる
- 歯冠の割れや歯の根の破折など、深刻な歯の損傷が起こる
- 細菌が歯に侵入し、内部からむし歯が進行する
- 歯茎や歯槽骨への損傷が蓄積し、歯周病の悪化につながる
マウスピース
(ナイトガード)の効果
歯の負担を軽減
日々の歯ぎしりや強く噛みしめる癖による歯の摩耗を減らすのに効果的です。
これらは、歯にとって大きなストレスとなり、体重の2〜5倍もの力がかかることがあります。
毎日続くことで、歯は徐々にすり減り、最悪の場合には欠けてしまう恐れがあります。
奥歯への負担を分散
奥歯は歯ぎしりや噛みしめの力が集中しやすい部位ですが、ナイトガードを使うことでその力を分散できるため、奥歯へのストレスを軽減することができます。
噛み合わせの乱れ改善
咬合の乱れがあると、歯ぎしりや噛みしめを促す原因となることがあります。
ナイトガードを着用することで、咬合の乱れが改善され、それにより身体の不調(肩こり、顎の痛み、頭痛など)を軽減できる可能性もあります。
顎関節の負担軽減
顎の筋肉が強く力んでいるため、毎日これが続けられると顎関節にかなりの負担がかかり、顎関節の不調を引き起こすリスクが高まります。
顎関節が歪むと、口を開ける際に異音がする、口が十分に開かないなどの症状が現れることがあります。
マウスピースのデメリット
コストがかかる
ナイトガードは、お一人お一人の特有の症状や咬み合わせの状況に合わせてカスタマイズされるため、一般的な既製品よりも高価になりがちです。
慣れるまで違和感がある
睡眠時に装着することから、最初は口内に違和感があり、それが睡眠の質に影響を与えたり、起床時に顎の痛みを感じたりすることがあります。
しかし、ほとんどの患者様は、使用を開始してから1週間から半月ほどでナイトガードに慣れ、不快感が減少します。
定期的にメインテナンスが
必要
ナイトガードは日々の使用によって摩耗し、噛み合わせが少しずつ変わっていくため、一度作成すれば手入れのいらない永久的な製品ではありません。
このため、一定期間ごとに歯科医院で調整やメインテナンスを行うことが推奨されています。
睡眠時無呼吸症候群用
マウスピース
症状が軽度の患者様に特に推奨されています。
治療に関わる費用や各種の注意点を理解しておくことで、適切な治療法を選ぶ助けになります。
効果
睡眠中に下顎をわずかに前方に移動させることで、舌が気道を塞ぎにくくなります。
これは、いびきや無呼吸のリスクを減らすとともに、鼻呼吸を促す効果があります。
スポーツ用マウスピース
スポーツをする子供たちの歯を保護するためのものです。
強い衝撃が歯に加わっても、歯の破折や口腔内損傷のリスクを抑えることができます。
効果
スポーツマウスピースは、重大な怪我から顎を保護し、口内の全ての部分(歯、粘膜、舌)に加わる衝撃を緩和します。
また、運動時の食いしばりによる歯の破折リスクを減らし、パフォーマンスの向上にも寄与します。
マウスピースの洗浄の仕方
使用後の洗浄
ナイトガードの使用後は、汚れや唾液、食べかすなどをきちんと洗い流すことが大切です。
温水と中性洗剤を使って、優しくナイトガードを洗ってください。
力強くこするのは避け、高温の水や強い洗剤の使用は控えましょう。
歯ブラシで清掃
ナイトガードの汚れや歯垢は、柔らかい歯ブラシを使って優しくブラッシングすることで落とすことができます。
洗浄剤の利用
専用のナイトガード洗浄剤を使うことで、より効果的な清掃と消毒が可能です。
製品の指示に従って適切に使用し、ナイトガードを浸して汚れを解消しましょう。
使用後はきちんとすすぎ洗いをしてください。
保管方法
洗浄した後は、水気をしっかり拭き取り、清潔なケースや袋に入れて保管してください。
通気性がよく、直射日光が当たらない場所での保管が望ましいです。
定期的な交換
通常、数か月から数年使用した後、新しいものに交換することが推奨されます。
特に摩耗や変形が見られる、またはにおいや色の変化が気になったら、新しいナイトガードに早めに交換することをおすすめします。
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費用
歯ぎしりや強く噛みしめること、顎の痛みなどの顎関節症の症状が現れている場合、保険を利用した治療の選択肢としてナイトガードを作製することが可能です。
3割負担の場合の費用はおおよそ3,000円から5,000円ですが、症状が見られない方が予防目的で保険適用を受けることは認められていません。